時代劇を見ていると、関所が登場する場面が多いです。関所が以前にあったところでは、それを展示しているケースがあってそれ自体が観光名所となっていて、当時を偲ぶことが出来ますが、現代の税関を思わせるチェックの厳しさです。

「関」とはもともと物を遮る・隔てるもののことです。カンヌキを意味することがあるようですから、「関所」や「税関」といった言葉に使われるのもよく分かります。

とくれば、「玄関」に使われているのも頷けます。住宅の外部と内部を隔てるものであり、アパートやマンションであれば、公私を区切る場所にもなっています。

「玄関は家の顔」、そんな言葉があります。また第一印象の重要性は言わずもがな。とはいうものの、家族の出入りが常にある場所なので整理整頓は維持するのは至難の業です。

そのせいか最近は玄関脇に空間を設けて、履物はそこに全て収納するケースが増えています。こうすると玄関は脱いだ靴が置かれていて、来客の目に飛び込むことがなくなりますね。

4人家族だと最低でも50足分くらいの収納スペースが必要だそうです。また玄関リフォームの動機は「靴の収納不足」、「靴以外(・・・傘や杖)の収納不足」と言われています。

さらに言えば、介護保険を利用した住宅改修でも玄関は手すり設置や段差解消のニーズが高く、下駄箱が玄関にあると一気に狭くなったり、下駄箱自体に手すりを設置するわけにはいかないので、手すりの場所が一方に限定されてしまうデメリットもあります。将来に備える意味でも、玄関周りの空間には配慮しましょう。