地方への移住を思い立つのはどんなとき? 「退職を機にのんびりとしたところで~」というのが一般的な答えでしょうか。確かにそれもありますが、実は20~40代という比較的若い世代でも検討している方が多いようで、その割合は過半を超えています。そしてそのきっかけは「子供を田舎でのびのびと育てたい」という考えです。Uターン組以外でのこう考える人が増えていますから、東京をはじめとする都心部での育児が結構難しいのでしょうね。東京では8500人くらいの待機児童がいるとのこと。たとえ入所できても上の子と下の子で保育園が違っていることも結構あり、送迎する母親の大きな負担となっていますから、それもよく分かります。

とはいえ、環境を変えるのは大きな決断です。未知の土地への移住には不安を持つのが当たり前。例えばある調査によると、移住条件のベスト3は

  1. 教育、医療・福祉などの利便性が高いこと。
  2. 居住に必要な家屋や土地が安く得られること。
  3. 買い物などの生活の場や文化イベント、趣味の場などが充実していること。

です。1位は子育て世代が都心部に住もうが、地方に住もうが共通の大きな関心ですが、2位は明らかに地方へ移住する人たちが求める本音の部分。利便性を多少犠牲にしても、東京では絶対に手に入れることが出来ない、広々とした庭付き一戸建て。子供たちが家の中で元気に走り回っても、周囲に気兼ねする必要がない場所。それが求められているのです。

東京で働いていれば、嫌でも満員電車に毎日乗って通学する小学生を目の当たりにします。その姿を見て自分の子供の将来を投影する子育て世代。地方移住のきっかけはこんなところにもありそうです。