「高齢化に伴う生活習慣病の増加」、日本人には聞きなれた言葉ですね。しかしこの「」の前に「最近になって目立ち始めた」という修飾語が付くと『???』となります。こんな言葉はずっと前から言い古されていますので。

実はこれ、ペットの世界のお話です。ペットの世界も人間以上に医学の進歩が著しく、その一方で快適すぎる環境での運動不足が相まって、高齢化と生活習慣病が問題となっているのです。(ちなみに高齢化の原因には栄養バランスに優れたペットフードの普及もあります。そして飼い主の愛情も欠かせませんね。)

生活習慣病の種類としては、心臓病やガン、それに糖尿病、さらにその原因の多くが「運動不足による肥満」なんだそうで、もはや人間そのものです。飼い主さんは自分の健康もさることながら、ペットの体脂肪率まで管理しないといけないので本当に大変です。

さてそんな問題を重んじてか、ペット保険の大手が自ら賃貸住宅経営に乗り出しました。対象はもちろんペット共生型の賃貸住宅です。そして乗り出した理由の1つが「増加する保険金の支払いを抑止するため」と聞けば、いかにこの問題が大きいかわかりますね。

人間の世界でいえば、高齢者賃貸住宅や介護施設の運営を保険会社自らが行うようなもの。保険金の支払い抑止のために、豊富な情報量を被保険者にフィードバックし健康指導を行う、若干生臭い理由ではありますが、これによって社会全体に好影響が出るなら大歓迎です。

保険の観点から、人間やペットの暮らし方が提案される、ひょっとすると間取りや建材など多くの面で「住宅革命」が起きるかも。皆さんも注目した方がいいですよ。