一口で「6帖の和室」といっても、実際の広さは地域特性等によって異なるのをご存知ですか?

  • 江戸間(壁又は柱を含めて測る、畳のサイズは880mm×1760mm)
  • 中京間(壁又は柱の芯で測る、畳のサイズは910mm×1820mm)
  • 京間(壁又は柱は含まずに測る、畳のサイズは955mm×1910mm)
  • 団地間(測り方は江戸間に準じるが、建物の構造(重量鉄骨等)上、畳のサイズは850mm×1700mm)

と、まあこんな具合で京間と団地間では畳1枚の大きさが26%も変わります。かつて豊臣秀吉は「公平な税制」のため、全国でバラバラだった尺の長さを統一し、それに基づいて検地を行いましたが、このくらいの強い権力でもないと、畳の大きさを統一することは不可能でしょうね。

さて実は最近あるものが統一されようとしているのをご存知ですか? それはオフィス面積の国際測定基準です。厳密には統一ではなく、国際測定基準が日本語訳され、それを導入しようという動きが始まった程度なのですが、これまた各国でオフィス面積の測り方には差があって、こちらは最大で24%の開きがあるとのこと。

オフィスには様々な共用部分があります。エントランス、廊下、階段、エレベーターホール等々。これを含めるか否か、さらに含める場合は、どのように案分するのか、これにはそれぞれのお国柄が反映されています。それは日本の場合も同じです。

しかし、今や不動産取引は世界を相手にしなければなりません。多国籍企業が日本のオフィスを借りる、日本の企業も海外でオフィスを借りる、決して珍しいことではありませんが、そもそも募集している面積の考え方が違うと、それが安いか高いか適正な判断は困難です。

そんなわけで国際測定基準が導入されるのですが、これはオフィス以外の不動産にも波及する可能性は高く、例えば住宅の床面積の表示の仕方でも、小屋裏収納やバルコニーをどう扱うかが焦点となります。ひょっとすると畳のサイズも国際測定基準導入という黒船来航によって、統一されちゃうかもしれませんね。