これまでの不動産関連税制では、

  • 売買等の取引が多く行われれば税収も増える(例:譲渡税、登録免許税・・・)
  • 不動産を新たに取得するものにより多く税負担を負わせる(例:不動産取得税・・・)
  • 住宅に関しては、各種の軽減、控除によって手厚く保護をする(例:住宅ローン控除、居住用財産譲渡の3000万円特別控除・・・)
  • 持っている人ほど税負担が重い。(例:固定資産税、都市計画税、相続税)

以上のような考え方が基本的な路線でした。土地神話(土地は右肩上がりで上昇するという)時代の名残りが色濃く残っていますね。

減築というのは、それとは真逆に位置します。建物の面積を減らして、税負担を減らします。目に見えて減るのは固定資産税や都市計画税ですが、税金以外の維持管理コストも大きいです。

その一方で住宅ローン控除を受けることもできます。減築の場合は面積基準が怖いところですが、「増改築後の家屋の床面積が50㎡以上」となっていますので、極端なことをしない限りは大丈夫でしょう。

減築の利点は経済的な面だけではありません。例えば、

  • 日照、通風条件の改善。
  • 駐車台数を増やせる。
  • 生活動線を短くできる。

こんなところです。この地域ではそれほど神経を使わなくてもいいですが、(敷地s全体の見通しが良くなるので)防犯性が高くなるのも嬉しいですね。

体脂肪率を気にする方は多いと思います。皆さんの家で中性脂肪化しているデッドスペースはありませんか? 家全体の荷重が軽くなると、土地にも優しいですよ。