不動産というのは税金の塊です。売っても買っても税金がかかります。といってもバブル期に比べればまだ負担が軽くなった方で、昔は譲渡税の税率も高かったですし、地価税なんてものもありました。さらには住宅ローン控除も今とは比べ物にならないくらい薄い制度でした。まあ右肩上がりの時代は高コスト負担も気にならないキャピタルゲインがあったわけですが。

一般的にマイホームを土地から購入して取得する場合、代表的な税金は

  1. 登録免許税
  2. 消費税(建物のみ)
  3. 不動産取得税

この3つです。登録免許税は所有者を買主に移転する際に負担するもの。売主、買主どちらが負担しても良いのですが、一般的には買主の負担とされています。自分の名義にしてもらうのですから当然かもしれませんね。消費税は土地には課税されませんが建物にはかかります。税率は他のものと同じです。税率が上がる時は駆け込み需要がよく見られます。

さて最後に残った不動産取得税。計算方法は、「固定資産税評価額×税率(・・・土地やマイホームは3%)」です。この税金は都道府県が課税主体となりますが、「忘れた頃」にやってくることが多いです。というのもまず名義が変わってから、その情報が都道府県の担当部署に伝わった後で、事務処理が行われるからです。

「忘れた頃」にやってくる理由はほかにもあります。新築の建物の場合、そもそも「評価額」がありませんから、そこから始めなければなりません。土地ももともとの分譲地ならともかく、田んぼや畑を転用したり、山林を造成したりと価値が大きく変動した場合は評価額を改めて算出する必要があります。つまり「納税額(の計算根拠となる評価額)が出るまでに時間がかかる税金」なのです。

不動産取得税は土地にも建物にも課税されます。住宅、特にマイホームは様々な税制上の特典がありますが、ゼロになることはあまりありません。マイホームに関する精算を終え、ようやく落ち着いたころにこっそりと届きますので皆さん注意して下さい。