現役世代からリタイアメント世代に移行したことを一番実感するのが、健康保険かもしれません。定年を迎え、勤務先で加入してた健康保険組合から、市町村の国民健康保険へ切り替えたとき、老後の人生を本格的に意識せざるを得ませんから。

国民健康保険料は住民税同様、市町村ごとによって料率が若干変わります。ただし基本的な計算式は同じです。

  • 所得割・・・世帯の加入者の所得に応じる
  • 資産割・・・世帯の加入者の資産に応じる
  • 均等割・・・世帯の加入者の人数に応じる
  • 平等割・・・世帯ごとにいくら

以上の4つの合計です。(資産割が市町村もあります。)ぱっと見で分かりやすいのは、平等割でしょうか。世帯をまとめてしまえば、総負担額が減りますね。

次に均等割ですが、こちらは単純な掛け算で、人数が増えればその分負担が増える(恵那市の場合、1人あたり4万7千円・・・40歳以上64歳以下の場合)なので、ご注意を。

そして資産割ですが、こちらは市町村に納税する固定資産税を基準にします。従って評価額の高い不動産を保有している世帯ほど、負担が大きくなります。安くするには不動産の価値を下げるとか、生前贈与してしまうとか、乱暴な技を思いつかれるかもしれませんが、比較的容易な裏技として「別の市町村に引っ越す」なんてのがあります。資産割の計算対象となる不動産は、あくまでも同一市町村内のもの。隣の市町村に保有している不動産の固定資産税額を把握することは出来ませんし、一種の内政干渉になってしまいますからね。

最後に残った所得割は次回で詳しくお話ししましょう。