春を代表する樹木は桜、秋を代表する樹木は紅葉又は銀杏、冬を代表する樹木は・・・難しいのですが、松としておきましょう。日本庭園に欠かせない松は、冬の雪景色の中でこそ、その本領を発揮するとも言われています。白砂清松という言葉がありますが、他の樹木が塩水や潮風で生育できないような場所でも松は立派に成長しています。中にはいったいどうやって??と思うような断崖絶壁にも生えていますから、不思議と言えば不思議です。
さてここで夏を代表する樹木は? 問いかけると、春の桜のような占有率の高い回答はないと思います。花ならヒマワリが結構な割合を占めるのでしょうが、それに相当しそうな樹木は思い浮かびませんよね。南国のイメージからヤシの木をひねり出す人はいるかもしれませんが。
夏の一日、周囲の景色を眺めながら夏の樹を考えてみてはいかがでしょうか。