ALC造、RC造、SRC造・・・。世界最古の木造建築、法隆寺のある日本で、木造以外の建築方法が普通に見られるようになったのは、意外と最近のことです。軽量鉄骨造、重量鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造・・・といった日本語表記なら一目瞭然ですが、略号だと一瞬困惑しちゃいますね。

ALC・・・軽量気泡コンクリート(パネル)のこと。高温高圧蒸気釜で造られる。耐火性に優れている。また通常のコンクリートより気泡の分だけ軽量化も図られている。

RC造・・・鉄筋コンクリート造を指す。まず柱に代表される建物の骨組にあたる部分を造るときに、型枠を使って鉄筋を配置。その型枠にコンクリートを打ち込んで造る。

SRC造・・・鉄骨鉄筋コンクリート造を指す。RC造の型枠~鉄筋にあたる部分をH型鋼などの鉄骨で構成する。そしてその後に鉄骨の周囲に鉄筋を配置。その後でコンクリートを打ち込んで造る。

RC造とSRC造はよく似ていますね。一般的にはRC造は自由度が高いというメリットがある半面、建物の総重量が重くなりやすいというデメリットがあり、SRC造は大空間を作りやすく、耐震性や耐火性が高いというメリットがある一方で、建築コストのアップに加え、工期が長くなりやすく、また設計の自由度も低くなるというデメリットがあります。

日本は耐震性が重要なのはもちろんのこと、降水量も多いですし、夏と冬の気温差も大きく建物には決して優しい環境ではありません。台風や雪も忘れてはいけませんね。住まれる地域によって求められるものの優先順位が変わりますから、慎重に判断しましょう。