IoT、そんな略号が当たり前のように使われています。Internet of Things で「モノのインターネット」だそうですが、かえって頭の中が混乱してしまいます。アルファベットによる略号は、業界の方には便利ですが、一般人には少々長くなっても漢字で表記してもらった方が分かりやすいのではないでしょうか。
建築・不動産業も随分と略号が増えました。パンフレットに用いられていることも多いのですが、ページの下の方にある細かい説明文を読んでも、腹に落ちるケースは少ないと思います。
ということで、最近多用されている略号をこれからしばらくの間採り上げてみようと思います。
■HEMS?
まず何の略号かと言いますと・・・、Home Energy Management System です。無理やり漢字(を出来るだけ使った日本語)に直すなら「家庭内発生エネルギー統制機構」でしょうか。
家の中では様々なエネルギーが発生しています。暖房器具を使って発生する熱量、それもエネルギーの1つです。このように発生したエネルギーを無駄にしない、例えば暖房器具が生み出した熱が、窓や隙間から沢山逃げていったら無駄になりますよね、それを管理する仕組みを導入して無駄をなくそう、というのがHEMSです。
といっても一人一人の心がけだけでは成果に結びつきません。節約しているつもりがかえって無駄だった、そんなこともよくあります。(例えばよく議論になる「暖房便座の場合はフタを閉めるか・閉めないか」、「照明器具はマメに切った方が節電になる・ならない」・・・。)
それを可視化するのもHEMSの役割。例えば外出先からスマートホンをリモコン代わりにして、エアコンを運転させることが出来ますが、「何分前」、「何度設定」が効果的かを検証するわけです。エアコンは一定の温度に到達するまでが最もエネルギーを使うところ。その分エネルギーの節約・損失効果は大きいので、全体的な節約に寄与しますね。
とまあ近未来的なバラ色のシステムなのですが、あまりにも機械に依存し過ぎると、脳の老化が加速するのも事実。スマートホンの電池切れを常に気にすることにもなります。自動運転の車に乗るかどうか、そんなものかもしれません。