住宅ローンを組むときに借りる側の立場では「金利」をとても重要視しますね。返済額は少なければ少ない方が良いので、より安くを求める気持ちはよく分かります。ではその一方で貸す側は何を重要視しているのでしょうか?
真っ先に思い浮かぶのは「年収」、次が「勤続年数」、要は懐具合なのですが、これ実は借りる側の誤解です。もちろん重要視しないわけではありません。他にもっと重要視している事項があるのですが、何だと思われますか?
実は「年齢」と「健康状態」なのです。年齢についてより正確に言えば「完済時の年齢」です。意外に思われた人も多いんじゃないでしょうか。
しかし冷静になって考えてみれば当たり前のことです。安定的な年収の土台となるのは本人の健康状態。病気で休みがちになれば、収入は減少しますし、医療費支出は増大します。結果、住宅ローン事故の可能性が高くなりますね。
そして完済時の年齢もしかり。人間というのは必ず老化するものです。例えば以下の条件なら皆さんはどちらに優先的に貸し出しされますか?(融資金額2000万円、返済期間30年)
- Aさん…現在30歳、年収300万円
- Bさん…現在40歳、年収400万円
年収だけならBさんですが、60歳定年と仮定した場合、最後の10年間の返済の回収リスクまで考慮すると、Aさんに軍配を上げる方が多いと思います。さらに言えば先ほどと同じように60歳以降の医療費支出に伴う事故率の上昇も気になりますね。
住宅ローンの審査・融資基準は金融機関ごとに多少の差はありますが、根本の部分はそれほど変わるものではありません。いつ、どの金融機関で借りるにしろ、健康状態を整えておくことが第一歩なのです。