AI=人工知能、すっかり定着しましたね。ビジネスの世界では驚くほどの早さで、AI化が進んでいます。
まずはアメリカ。株式や債券を売買して運用する業務に携わる人は、24時間世界中のニュースに目を配り、経験と勘を頼りにこれまで業務をこなしてきたわけです。24時間動ける人間などいないので、ある程度の人数でチームを組まなければなりませんでした。
ところがAIは停電でもしない限り24時間フル活動できます。人間と違ってトイレや食事の時間も関係ありません。膨大なニュースの分析の仕方を自動で学習し続けられるので、どんなニュースが流れたら株式市場はどう反応するかという点での精度はあっという間に人間を凌駕します。アナリストたちのささいな一言を見逃したりしないのです。
さらに最近は人工衛星からのデータもフル活用。穀物の収穫状況、小売店への客の入り具合、そんな情報まで分析し、どの銘柄が上昇しやすいのかを誰よりも早く答えを出すのです。AIの導入によって、結果的に人件費が年間300億円もコストダウンだそうです。
さて日本も少しずつホワイトカラーのAI化が進んでいます。一例を挙げると、ある保険会社が給付の査定をAI化して、それによって生じた査定部署の余剰人員を対面販売部門に配置しました。また大手都銀ではAIの導入によって、今後10年間に1万人の人員削減をもくろんでいます。
と、このようにホワイトカラーにとって受難の時代がこれからやってきます。大工さんを始めとした手に職を持つ人たちの価値が見直されそうですね。不動産業ですか? かなり厳しいでしょうね・・・。