空き家問題は不動産業界に限らず、日本そのものの社会的な問題となっています。物理的に維持管理が困難な状態の空き家はともかく、まだその寿命を10年以上残している空き家を放置し続けるのは、ストックの有効活用という面からも何とかしないと、限りある資源の無駄遣いになってしまいます。こうなるともはや地球全体を取り巻く環境問題の1つですね。

さてそんな空き家が人気物件になるかもと思わせる施策が国土交通省で検討されています。これまでもあの手この手で流通促進を図ってきましたが、更なる次の一手は何でしょうか?

仲介料の上限を緩和! これが次の一手です。人気物件というのは「不動産業者の間で」、ということで皆さんは肩透かしを食らったかもしれませんね。

とはいっても仲介料が少しでも上乗せされれば業者のモチベーションは当然アップします。空き家専門に扱う業者も現れるでしょう。

個人的に気になるのは中古住宅。空き家は原則として中古住宅なのですが、居住中だと今まで通りの手数料、空き家になってから売ったら手数料アップだと、トラブルの温床になりやすいのでは。中古住宅は、「売却資金で借入を返済しないと次の物件の住宅ローンが組めない」ケースがよくありますから。

「空き家の方が広く感じられて売りやすいから~」と業者から勧められて・・・、そんな問題が起きないことを祈るばかりです。ところで売れ残った建売住宅や分譲マンションの手数料はどうなるんでしょうか?