今は昔、「三ない運動」というものがありました。主に高校生を対象としたものですが、覚えている方はいらっしゃいますか?

これはバイクについてのもの。「免許を取らない、運転させない、買わせない」の標語から生まれました。昔は高校生の非行とバイクが密接な関係にあることが多かったためです。

その名残なのかどうか分かりませんが、今の日本では若者のバイク離れが顕著で、バイクを運転しているのは中高年層が多いとのこと。車の進化という側面もあるのでしょうが、三ない運動に代表される世間の白い目がより大きな影響をもたらしたものと思われます。

さて最近あるものが「三ない」を掲げて、愛好者を徐々に増やしています。何だと思われますか?

答えは麻雀! 「賭けない、飲まない、吸わない」とおよそ我々の抱いているイメージとは真逆の世界なのですが、麻雀の新しい潮流「健康麻雀」と聞けば、少しは納得されるのでは。

加速する高齢社会で最も懸念されるものの1つが孤独死なのですが、麻雀という交流の場が出来れば自然と相互監視が実現します。また頭や指の体操になるので、ボケ防止にもなるんだとか。

まあその効果のほどはともかくとして、他人としゃべる機会が増えるのはとても良いことです。スマホやテレビの画面に向かって一人沈黙しながらゲームをするのと、半強制的に会話を要求されるゲームを比較すれば明らかに後者の方が健康的です。

最近では女性の方も珍しくなくなりました。お金のあまりかからない趣味として、将来のために勉強しておいた方がよいかもしれませんね。「しない、させない、関わらない」では孤立リスクが上がりそうです。