一般的なモノの取引では値段が下がると需要が増え、値段が高くなると需要が減ります。見方を変えるとモノの供給が多くなると値段は下がり、(需要に対して)供給量が少ないと、モノの値段は上がります。(中学生の社会の授業で習いましたね!)

さてこれが当てはまるのはあくまで「一般的なモノ」の話。大学生レベルになると「値段が高くなればなるほど需要が増えるものは何か?」を答えられないといけません。皆さんは何か思いつきましたか?

一番わかりやすいモノの1つが「株式」です。確かに株価が上昇すればするほど人気が上昇して、さらに株価を押し上げますね。逆に下がれば下がるほど人気がなくなります。株の取引というのが特殊なもので、通常の商取引の感覚を否定しないと成功しないことを裏付けているのかもしれません。

そしてもう1つ。株式と並んで特殊なものの代表が不動産、とりわけ土地でした。過去形なのは右肩上がりだった時代と今では事情が違うからですが、一部の地域ではまだまだ現在進行形で通用します。

株式と土地、共通するのは短期間で多額の転売益が見込めること。しかも不労所得で。人間の欲望というのは隠せませんね。

ただしこの2つには決定的な違いがあります。株式は完全な私有財産として考えられますが、不動産というのは公共の財産的な性格が非常に強いものです。例えば道路を整備するために、時には個人の財産を収容して、公共の福祉のために役立てますね。バブル崩壊はそれを忘れて私利私欲の亡者となった人々への戒めだったのかもしれません。

高くなればなるほど人気が出るものには、骨とう品や美術品もありますが、手を出す場合は、今までの自分をいったん否定するくらいのところから始めましょう。