不動産業界も横文字、カタカナの方が目立つようになってきました。「コワーキングスペース」もその1つで、横文字に弱い世代の人間として、珍種の動物を初めて見たときのような思いです。
ここからは横文字をなるべく使わないように説明します。あえて漢字で表現するなら「異業種交流と共同作業ができる時間貸し空間」でしょうか。起業したばかりの個人事業主、その中には美術、装飾といった種類の人たちを思い浮かべていただきたいのですが、こうした人たちはこれまで自宅や各自の事務所等で仕事をしてきました。それはそれでとても自由なのですが、交流・情報交換ということは出来ません。
が、これを利用すればそれが可能になります。各自の知識・経験・情報を出し合い、1つの業務を共同作業で完成させる。そしてその場所にはコピー機やインターネット環境が完備されていますから、自宅や狭小事務所に置く必要はありません。リース代も浮きますね。
こうした空間の価値を高めるのが書籍の存在。お金を出し合って業界誌を共同購入すれば1冊で済みますし、場所もとられません。
高度情報化社会と言われており、実際インターネットを通じて世界中と瞬時につながり、必要な情報が手に入る時代なのですが、それはあくまでも原料に過ぎません。それを一人で加工・調理するよりも、複数の人が分業・共同作業した方が良いですね。特にヒト・モノ・カネであまり大きな負担を負えない個人事業主の方たちは。
事務所・作業所という空間はあるけれど、そこにいる人たちは所属する勤務先が全くバラバラ、そんな人たちが1つの仕事について、活発に議論し、より良いものを作り上げていく、とても楽しそうですね。