この５０年くらいの間に、大きく下がったものがあります。このままいくと、日本人の平均寿命が大きく変化する可能性があるのですが、何だと思いますか？

答えは平均体温。半世紀の間に０.７度も下がりました。現在の平均値は大体３６.２～３６.３度くらいといわれています。昔なら「低すぎる体温」として診察を受けないといけないくらいです。

健康ｈという観点で考えるとき、体温は比較的軽視されがちですが、それは大きな誤りです。体温が１度下がると免疫力が４０％下がるともいわれており、当然さまざまな病気にかかりやすくなります。「冷えは万病のもと」、昔の人はちゃんとそれを知っていたのですね。

下がっている理由ははっきりしています。ずばり運動不足で、熱を作るおおもとである筋肉量が運動不足で低下しているためと言われています。エアコンによって「汗をかかなくなった」ことも影響しています。

また主に女性の方で「（過度な）ダイエット」をしているケースが多いのも低体温化に拍車をかけています。筋肉量が通常より少ないのは明らかですし、食事を控えることで栄養不足の状態であることなど、悪循環に陥っているのです。

ということで、今後免疫力の低下した日本人がどんどん高齢者になっていきます。長寿大国の看板に傷がつく前に、対策をした方がいいですね。まずは「歩く」ことです。（人体の熱の７割は筋肉で作られ、下半身には人体の筋肉のうちの７割がありますので。）