皆さんが車を購入されるとき、排気量とか燃費とか、様々なカタログスペックをチェックされたのではないでしょうか。あの車にするか、それともこの車にするか、価格・設備等を含め大いに悩まれたことと思います。
さて普通車の10倍程度の価格がする住宅についてはどうでしょうか。カタログスペックを気にしなかったわけではないと思いますが、オーダーメイドで作る以上、仕様・設備・価格の方に重きを置かれていたと思います。そもそもカタログ上での数値はあくまで参考ですしね。
では「住宅性能表示制度」をご存知でしょうか? 複数の住宅の中から1つのものを選ぶ、それを客観的に比較するために、このような制度があります。ではどのような性能が表示されることになっているのかというと、
- 構造の安定性
- 火災時の安全性
- 劣化の軽減性
- 維持管理・更新に対する配慮
- 温熱環境・エネルギー消費量
- 空気環境
- 光・視環境
- 音環境
- 高齢者等への配慮
- 防犯性
でランクを付けるようになっています。「耐震等級」という言葉を聞かれたことがある方も多いと思いますが、それも耐震性=構造の安定性の評価値というわけです。
現在、新築住宅の約4分の1が性能表示制度の適用を受けているそうです。これを受けることで、金利や補助金等の優遇を受けるチャンスが増えるからという理由ももちろんありますが、中古住宅として将来売却する場合の価格にも少なからぬ影響を与えますから、意外に大きなメリットですね。
見方を変えると、上記の10項目は家づくりにおいて見落としてはならないということです。全てを完璧にすることは事実上不可能ですが、リフォームする場合は10項目に対する自分たちなりの優先順位をつけて、工事を行って下さい。