高齢になると、「お金を借りる」ということが非常に難しくなります。だからこそ現役世代に蓄えておく、つまり老後の準備をしておくわけですね。
ということで要介護状態になると、蓄えを取り崩しつつ、年金で少し補給してを繰り返すことになります。が、誰かがお金を貸してくれるとしたらどうですか? 金利は気になりますが、話を聞いてみようという気になりませんか?
そこで登場するのが「リバース・モーゲージ」。難しいカタカナは横に置いておきましょう、要は自宅を担保にお金を借りるという仕組みです。
『何だ、住宅ローンと同じじゃないか』と思われたかもしれませんね。でもこのやり方は、毎月返済はありません。『お金を借りているのに返さなくていいなんて、とってもいい制度じゃないか』と早合点しないで下さいね。最終的には自宅は戻ってこなくなるので。
仮に自宅の評価が2000万円だとしましょう。上限はその概ね7割、つまり1400万円が借りられる限度額になります。月10万円の生活費が必要なら、約12年くらい支給を受けられます。では、その後はというと、もちろん10万円の支給はなくなってしまいますが、金利相当分を払い続ければ、死亡するまでその家に居住することはできます。そして死亡したら、その家を担保代わりに引き取ってもらって終わりです。
実家の処分は現役世代にとって大きな悩みの一つ。その解決策の一環として頭に入れておきたいですね。
この制度の窓口は各都道府県の社会福祉協議会。ちなみに岐阜県の社会福祉協議会の窓口や制度の概要はコチラで確認できます。
長年親しんできた家を手放すのは抵抗あるでしょうが、「死ぬまで住める」「お金がもらえる」のは捨てがたい魅力。ご家族でよく話し合いをして下さい。