毎年毎年必ず納付の案内が届く固定資産税。これがあるためか、日本の不動産は私有が認められていない、だって毎年地代(・・・固定資産税+都市計画税)を行政に払っているから! という人もいるくらいです。確かにそうですね。

と、請求が来るたびに頭が痛い固定資産税ですが、過大或いは過小な請求が行われているのも毎年の恒例行事。多くはヒューマンエラーですが、そのエラーの中でも

  1. 同姓同名の別人に課税
  2. 前所有者に課税
  3. 納税通知書を別人に発送
  4. 非課税物件に課税
  5. 都市計画道路予定地に過大課税
  6. 家屋の再建築費評点数の入力ミス
  7. 家屋の補正率の単位の入力ミス
  8. 家屋の需給事情による減点補正率の入力ミス

が、代表的なものとしてよく挙げられます。1~5は何となく理解できますが、6~8は????ですね。

これは家屋の評価方法を知っておく必要があります。

家屋の評価額=A×B×C×D×E

A:単位あたり再建築費評点

B:経年(損耗)状況による減点補正率

C:需給事情による減点補正率

D:床面積

E:評点一点あたりの価額

なのですが、このうち一般の人が誤りに気付くのは床面積くらいなものでしょう。後は基本的にブラックボックス、つまり闇の中というわけです。

そもそも基本となる評価は市町村の職員による目視、そして所有者からのヒアリングが主体。心証も影響するでしょうから、同じ家でも家財道具の見た目で評価が変わっても不思議ではありません。そんな入口の間違いが数十年に渡って訂正されることなく課税され続ける、怖い話ですね。

間違いは誰にでもありますが、その間違いに誰も気づかないというのでは困ります。とはいえ、現実的な解決方法はないので、各個人の注意力が大事です。