ここ数年で急速にみられるようになったものの1つに「都市圏でのビジネスホテルは予約が取れない」があります。外国人観光客の増加に伴い、稼働率が上昇しているためなのですが、その影響でホテル建設意欲が高まり、引いては地価の上昇にもつながっています。(その副次的な効果として、分譲マンション業界が少し苦戦しているとか。)

ではどのくらい稼働率が上昇したのか。5年前は東日本大震災の影響もあって、約62%だったのが、最近では74%ほどまで上昇しました。これが意味するものを少し考えてみましょう。

{条件}

  • 客室数=100室
  • 宿泊費=1万円

この分かりやすい条件で比較してみましょう。2011年は月間の売り上げが、100室×1万円×62%×30日=1860万円でした。これが最近では2220万円にまで上昇します。その差は360万円、年間では4320万円になります。

さらにそれに輪をかけるのが宿泊費の上昇で、この1年だけで15%くらい上昇しているとのこと。仮に5年前と比較して50%アップなら、売り上げは1.8倍にまで上昇します。

全国展開しているホテルなら、室数は桁違いなので、その恩恵は莫大。バブル同様にその反動が怖いのですが、いずれにしてもその動向には注意が必要ですね。