中古住宅の流通促進が叫ばれて久しいですが、現実はなかなか厳しいようです。長期金利がこれだけ低いと「まずは新築から~」と考えるお客様の方が多くなるのも仕方ありません。
が、そんなことばっかり言っていても始まりません。売る側の努力不足、そう言われても不思議ではありませんから。
中古住宅の取引が活発な海外では、売る側がホームステージングといって、「来客の購入意欲をかきたてるためのしつらえ」を当たり前のようにしています。日本では分譲マンションなんかでモデルルームが販促の手段として用いられていますが、これを通常の中古住宅の売買でも行うわけです。
こういう場合、相手の好みをリサーチしておくのは当たり前で、若いカップルかリタイア後の老夫婦かで、カーテンや家具等のしつらえもガラリと変わります。
すごいのはこういう仕掛けをする専門業者がいるということ。『売れるかどうかわからないのに、お金をかけるのはもったいない』というのが、日本人の感覚ですが、それでは『売る気がない』のと一緒というのが、海外の感覚なのでしょう。
手間をかけることで、資産価値を高めてより高い値段で売れるようにする、新築との競合が厳しい日本では、なかなか受け入れられないかもしれませんが、空き家問題の解決策の1つとして、こうした取り組みが評価されるようになってほしいですね。