タイトルを見て『???』の方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか? ちなみに海外の珍しい動物ではありませんよ。

マルハビ=マルチハビテーション=Multihabitation のこと。直訳すると「多くの住宅」ですが、実際に意味するところは「多く(2か所以上)の住居を拠点にして暮らす」ことです。(省略して短縮するのが悪いとは言いませんが、もう少しわかりやすいといいですね。)

一例を挙げます。月曜日~金曜日は名古屋に居住して勤務先に通勤し、金曜日の夜に恵那市に移動して、土日は恵那市で農業に勤しむ、もちろん恵那市内にも専用の住居が確保されています。この場合の住まいは所有権限定というわけではなく、賃貸でも構いません。公共の交通網がどんどん整備されたことで、拠点間の移動時間が短縮されている時代背景も追い風です。

経済的・肉体的な負担を考えれば住居は1ヵ所の方がラクです。しかしながらお勤めやお子様の学校その他を考えると、1ヵ所に絞れないケースの方が多いでしょう。そこでマルハビという選択があるわけです。

田舎暮らしに対する憧れは大なり小なり、多くの都会暮らしの方が持っています。が、踏み切るのはなかなか勇気が要ります。その地域の慣習になじめなかったとき、戻る場所がないというのもリスキーですね。

ということで慣らし運転的な意味合いでのマルハビは、なかなか有力かつ賢い選択ではないでしょうか。その地域で実際に暮らしてみなければ分からないことはたくさんありますし、その上で都会の住居をどうするかを決めればいいのです。最初に選んだ田舎が肌に合わなければリセットしやすいですし。