恵那市が現在の形になったのは平成16年10月25日の市町村合併の時まで遡ります。このとき、旧恵那市+恵那郡5町村(岩村町、山岡町、明智町、上矢作町、串原村)=現在の恵那市、となったわけです。

その恵那市の中核となるのは恵那市大井町。江戸時代には中山道大井宿をはじめ、街道沿いには本陣が置かれるなど商業地としての歴史もあります。

現在恵那市大井町には大井小学校と大井第二小学校(以下「第二小学校」)という2つの小学校があります。大まかにいうと中央高速道路より南が大井小学校、北側が第二小学校です。(あくまでも大まかにいえば、です。)第二小学校はその名称が示すとおり、明治6年に開校した大井小学校が昭和56年に分離してできました。分離したのはもちろん児童数の増加、そして郊外の開発が進み始めて、通学距離が伸びたことによるものです。

では簡単に不動産会社の立場から、それぞれの小学校を分類してみましょう。

 項目  大井小学校 第二小学校 
 位置  中心部  郊外
 駅 徒歩圏内  遠い 
賃貸物件 比較的古い   比較的新しい
  分譲地の供給 非常に少ない   多い

「結婚を機に賃貸物件に居住され、やがて子供の成長に伴い住宅を取得する」、これはどこでも見られる例ですが、その時にしばしば問題となるのが学校区の問題。利便性を重視して大井小学校区の賃貸物件にお住まいの方も多いのですが、売り地はまずありません。

そもそも市街地ですから空き地はほとんどなく、あっても近隣の商業・事業系施設の駐車場で、住宅地の新規分譲はまずありません。需給関係でいえば需要過多という状態。親とすれば子供の交友関係、そして親同士の交友関係が重要なのでしょう、その気持ちはよく分ります。

一方の第二小学校。こちらは郊外の豊富な空き地を燃料として広がってきた地域が学校区です。当然ながら新しい建物が多く、賃貸も今の車社会に適合した物件が多いです。そのせいか児童数でも第二小学校>大井小学校。中心市街地の空洞化は恵那市に限ったことではありませんが、大井小学校もその厳しい影響を受けています。

いずれ住宅を取得するまでの準備期間として賃貸物件に入居されるお客様は多いですが、小学校に上がる前までに取得するのか、それとも保育園に入園するまでに取得するのか、大井町にお住まいの方はこのような事情をよく踏まえた上でご検討して下さい。