恵那駅から名古屋駅までは快速で67分、千種駅(栄への乗り換え)までだと56分、東京では充分な通勤圏ですが、名古屋圏では少し遠すぎます。30分圏内でも東西南北各方面に選択肢があり、名古屋への通勤のために恵那で不動産を購入するということはまずありません。

ということで駅前に分譲マンションなるものもありません。分譲マンション自体がそもそもほとんどないエリアです。よって土地を持っていない人が新規で住宅を取得する場合、選択肢は

  1. 土地を購入して、そこに建てる。
  2. 建売住宅を購入する。
  3. 中古住宅を購入する。

ほぼこの3つに絞られます。中古住宅自体非常に少ない市場なので、実際のところは1か2を選ばれる方が多いといえます。

そしていわゆるベッドタウンではないため、郊外に大型団地が幾つもある、ということもありません。区画数でいうと3~30位の比較的小規模な分譲地が住宅取得者のニーズを支えています。

以前は傾斜のきつい分譲地も結構ありましたが、最近はそうでもありません。これは車が大人1人につき1台であるため。傾斜のきつい所だと車を置く場所にも難儀しますし、そもそも停めるためのドライビングテクニックも求められます。最近は3ナンバーの車に乗られている方も珍しくありませんので、分譲地へのアクセス、そして接道状況が良好でないとお客様の食指も動きません。その意味で良い分譲地が市場に供給されるのはお客様にとって幸せですね。

ただし新しい分譲地には、地盤補強工事が必須です。『盛土じゃなく切土なら大丈夫では?』、不動産の世界に明るい方はそう思われるかもしれませんが、造成以前の状態が農地だったり、原野だったりと上に荷重がかかっていなかったのなら、あまり意味はありません。(以前は冗談交じりに「地盤が引き締まるまでには500年くらいかかりますよ!」と言っていました。)

地盤補強に要する予算も考慮して、土地を購入することをお勧めします。

最後になりましたが、皆さん良いお年をお過ごし下さい。