某大手検索サイトで検索すると「恵那市」でのヒット数は約60万件です。そして旬の名産「栗きんとん」が約58万件とほぼ同じ。昔は知る人ぞ知る和菓子でしたが、最近ではすっかり知名度も上がり、この時期に中央線(中津川~名古屋)を利用すると、恵那市の和菓子屋さんの手提げ袋を多く目にするほど。「恵那の栗きんとん」なのか、それとも「栗きんとんの恵那」なのか、どちらが主でどちらが従か分らないほどです。

栗きんとんは比較的新しい和菓子です。似たようなものが家庭で作られていた可能性はありますが、いずれにしても昔(例えば江戸時代)は貴重品だった砂糖を贅沢に使えたとは思えず、伝統的な和菓子と比べると歴史が浅いのには変わりありません。

しかし恵那市、そして中津川市には和菓子屋を育む土壌が栗きんとん以前からありました。一つには中山道の宿場町で参勤交代のため江戸へと向かう多くの大名とその一行が、そして多くの文化人たちが同様にこの地に滞在したことで、自然と飲食文化が発展をみました。ちなみに江戸時代に日本一の米どころはダントツに美濃。(参考

グルメ街道、より正確にはスイーツ街道ですが、それがこの地域の街並みや文化を築く要因になったことは歴史が証明しています。その現代版が恵那ICを基点に「銀の森~恵那川上屋~恵那寿や」と続く道。この道沿いのことは観光客の方の方が詳しいかもしれませんね。この街道周辺にも小規模な分譲地が幾つか有って、地元の方の住み替え、あるいは週末だけの別荘地として、人気を博しています。中には温泉付きなんてのもあったりします。