2018年7月記事一覧

2018.07.30

百人一首には恋愛の歌や旅の歌、そして四季折々の歌があります。四季の中で一番多いのはいつだと思いますか? 正解は秋で20首を数えます。で、一番少ないのが夏で、秋の5分の1、4首です。意外に少ないですね。

「意外に少ない」と感じる理由は、2番目に登場する歌が、持統天皇の「春過ぎて~」で、その印象が強いからでしょうか。残りの3首も上の句を聞けば、下の句が思い浮かべられると思います。(ちなみに「夏の夜は~」、「ほととぎす~」、「風そよぐ~」です。)

さてサマータイムという制度があります。採用している国の代表がアメリカです。簡単に言うと、9時~17時が営業時間の会社が、1時間なり時間を早めて8時~16時を営業時間とする制度。朝早起きし、仕事を早く終えて帰る、日本でもかつて採用していた時期があったようですが、馴染まないため廃止となりました。廃止の理由の1つが残業時間の増加を招いたため、というのがいかにも日本的ですね。

話は変わって江戸時代の頃の日本。時計のない時代を思い浮かべて下さい。日の出と日の入りが労働時間の基準になりました。そもそも照明器具のない時代ですから、日が落ちたら働くのは難しいです。

そしてここからが重要なのですが、「昼=日の出から日の入り」までを6等分、「夜=日の入りから日の出」までを6等分していました。それを刻とし、さらに4等分したのを「時」としていました。草木も眠る丑三つ時なんていうのも、夜の時間を6等分していた時代の名残です。(丑の刻の3番目の時ということ。)

そんなわけで、夏の昼と冬の昼の間における「刻」には最大で1時間近い差がありました。こうした和風サマータイムは庶民の暮らしに合っていたので、もう1度そうすべきかもしれませんね。

 

幽霊

2018.07.26

7月26日は幽霊の日だそうです。江戸時代に四谷怪談が舞台で初演されたのがその由来とか。いまだにそういうものを見たことがない筆者には幽霊の存在は信じられませんが、かといって絶対に否定するほどの根拠もなく、「見える人には見えるんだろうな・・・」と思っています。

さて不動産の世界にも幽霊が登場します。幽霊屋敷がその代表です。簡単に言えば、幽霊が出る家のこと。

長い間、売れない中古住宅なんかを購入希望者に案内していると、なぜ売れないのかという質問を当たり前のように受けます。その中には「出るんですか?」というのもよくあります。出るか出ないか、そもそも見たことがない人間に聞かれても困るのですが、そこは正直に答えます。

仮に「出る」という噂のある家だった場合、瑕疵ある物件として業者としては最低限の説明義務があります。「室内での自殺」物件と同じですね。当然買主にとってはマイナスなので、価値が下がります。これが日本の常識なのですが・・・。

国によっては全く考え方が逆のケースも。いわくつきだからこそ高値で取引されることも珍しくないんだとか。日本で空き家問題がクローズアップされていますが、思い切って「出る」ということを全面的にアピールしてみては。なかなか売れなかった物件が話題になって売れるかもしれません。普通では売れないのなら、このくらいの発想が必要です。

コタツ

2018.07.23

海外では思わぬ日本製品が人気を集めています。それがコタツです。季節外れな話題ですみませんが、日本人の立場からすると「えっ、コタツって日本固有のものなの!?」って思ってしまいますね。

そもそも室内で靴を脱ぐ習慣自体、諸外国ではあまりありません。土足の習慣がある国でコタツなんて考えられません。ということで、冬に来日してコタツにはまったり、日本のTV番組を見てコタツに興味を持ったりで、わざわざ輸入したりする人たちが増えているんだとか。当然、土足文化はなくなります。

コタツにもいろいろありますが、新築やリフォームで掘りごたつを設置することも間々あります。純粋なコタツとダイニングテーブルの中間的なアレです。

掘りごたつにも幾つかタイプがあって、床下収納庫みたいに、使わない時は床板で隠して、使う時は床板を外すタイプもあります。固定型のテーブルを中央に置くタイプと比べると、人や物の移動がしやすかったり、掃除がしやすかったりといったメリットがあります。

ただしこのタイプには思わぬ落とし穴もあります。この時期は床板でふさいだ状態のまま使っていますから、寒くなり始めてそろそろ使おうかなと思った時に、「!!!」となることも。

「!!!」の正体、それはカビです。湿気の高い時期に空気の流入のない閉め切った狭い空間が長期間放置される、ま、結果は自ずと分かりますね。

ということでカビ対策を講じましょう。乾燥剤をこれでもかというぐらい放り込めば大丈夫。万全を期すなら定期的に床板を開けて通風を。それが嫌なら普通のコタツを使いましょう。

 

ゴールデンルートとサムライルート

2018.07.19

海外から日本を訪れる観光客にとって、観光ルートの王道は、東京~富士山~京都という、いわば昔の東海道です。新幹線という時間の計算しやすい移動手段もあり、計画が立てやすいので「ゴールデンルート」なる呼称もうなずけます。

さてそれとは別に「サムライルート」なるものもあります。「サムライ」という言葉から、関ケ原に代表される合戦場巡りか、それとも姫路城を始めとする名城巡りかと想像してしまいますが、実際は全く違います。

というのも命名者は海外の旅行関係者。海外の人が思い浮かべる「ニッポン」に関する言葉の中から有名なものを選んだというのが正解でしょう。たとえば100種類の海外ツアーを販売している日本の旅行会社が、スペインの観光ルートに「フラメンコルート」と名付けるようなものです。

で、その「サムライルート」なのですが、名古屋又は松本から高山を経由して世界遺産である白川郷へ、そして最後に金沢や富山といった北陸へと向かいます。なかなかマニアックなルートで、日本人自体がこのような観光ルートをあまり選ばないように思います。刀鍛冶で有名な関市で途中下車くらいしないと、「サムライ」らしくありません。

このルートはヨーロッパの人たちを中心に人気です。高山市内の古い町並みも時代劇を見ている層にとっては立派な「サムライ」ですし、白川郷は「江戸時代の日本」を偲ぶノスタルジックかつファンタスティックな空間ともいえますから、往時の日本を知りたい海外旅行者にとってはとても魅力的なルートです。

日本人なら絶対に「サムライルート」という発想は出てこないだけに。名付けた海外旅行会社のセンスに脱帽してしまいますね。

適材適所

2018.07.16

西岡常一、知る人ぞ知る伝説の宮大工です。世界最古の建築物として有名な法隆寺の大修復が行われた際には棟梁を務めました。

さすがにそんな人物なのでエピソードには事欠きません。有名なものの1つが、適材適所に関する話です。

簡単にいうと「山の北側に生えていた木は建物の北側に、山の南側に生えていた木は建物の南側に使え」というもの。若干オカルトっぽい気もしますが、千数百年前に建立された法隆寺を修復のために解体したときには、その理屈で建てられていたことを知っての発言なので重みが違います。と同時に当時の人たちがそういう理屈を何らかの方法で知っていたこと自体驚嘆すべきですが。

南側に生えていた木というのは、陽当たりが良いので樹高は高く、幹も太くなりやすいです。生育条件がいいので当然ですね。

一方、北側の木というのはその反対。樹高も低く、幹も細くなりやすい。ではな北側の木をそれでも使うのでしょうか?

短所は最大の長所なのです。幹が細い分、年輪の幅は狭いので、南側の木よりも堅いという長所があります。また南側の木は陽当たりの良さがアダになって、幹が沢山出来て大きくなり、結果として太く重くなるため、曲がりやすくかつ建材かしたときには節目の多いものとなってしまいます。裏を返せば、北側の木は曲がりにくく節目の少ない建材となるわけです。

節目の存在は、見た目を損ねるだけでなく、木材の強度にもマイナスの影響を与えます。こうしたことを考え合わせると、先ほどの考え方を裏付ける仮説を立てることが出来ます。雪が降った時のことを考えてみてください。陽当たりがよく溶けやすい南側と陽当たりが悪く溶けにくい北側、の屋根の重みに雪の荷重が加わった北側の箇所を支える材木として、南側の木、北側の木、どちらを選ぶのが理にかなっているかを。

木の個性を生かす考え方は、人間の世界でも十分通用しそうですね。

3Dプリンター

2018.07.12

4、5年くらい前でしょうか、3Dプリンターが低価格化され個人でも購入できるようになりました。当時のおぼろげな記憶によれば、「拳銃も造れる」ことへの危惧が騒がれていたような。

3Dプリンターによって、様々な製品のサンプルが可能になりました。デザイン・色を事前に確認できるメリットは計り知れません。

それは住宅でも同様です。2次元的な図面も悪くないのですが、3次元的な模型として手に取って確認できるのとは全く違います。昔から家のデザインをするPCソフトはありますが、最近のものには3D プリンターでの出力を想定したものもあります。

その内に当社にも、自分でデザインした家の模型を持参してきて「見積依頼」するお客様が現れるかもしれません。

睦月~水無月~?~葉月~師走

2018.07.09

睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、と来て『はて7月は?』と悩んだことはありませんか? 8月以降は葉月、長月、神無月、霜月、師走とスラスラ出てくると思いますが。

7月は文月(ふづき)です。由来としては短冊で書道の上達を祈った七夕の行事からというのが有力です。文と書、近いようで遠い関係のように思いますが、「蛍の光」に登場する「フミ読む月日~🎵」のフミには「書」の字が使われていて、書=本のこと。「文読む」と勘違いして、手紙を読んでいると考えると「蛍雪の功」の故事との関係が全くわからなくなるのでご注意を。

願い事を書くというと身近なものに絵馬があります。初詣に行くと、時期的な理由もあるのでしょうが、受験生の合格祈願の絵馬がたくさん奉納されています。ところでこの絵馬は、もともとは本物の馬を奉納していたものが、絵馬に変わったのだそうです。なぜ馬なのか、それはさておき絵馬という制度となったのは正解ですね。原始時代の物々交換が、貨幣を媒介とした交換制度に変わったようなものです。

絵馬に願いを書くとき、そんなことに思いを馳せながら書くと、より高い効果が得られるかもしれませんね。

 

卵と玉子

2018.07.05

もうすぐ七夕です。七と夕、誰でも書ける簡単な漢字が、この組み合わせの時だけ特殊な読み方になります。外国の方が日本語を学ぶとき、漢字だけでも大変だと思いますが、平仮名、片仮名、そしてこのような漢字の読み方とマスターするのは本当に大変だと思います。その分、母音の数は少ないので、日常会話はそんなに難しくないのですが。

さて日本人でも漢字の使い分けを知らないものは結構あります。それだけで2時間のクイズ番組が出来てしまうくらいですが、その最たる例の1つが「卵」と「玉子」の違いではないでしょうか?

結論から先に言えば、生の状態のときは卵を使います。生卵は〇、生玉子は×です。そしてそれ以外の状態のときは玉子になります。ゆで玉子、玉子焼きが正しく、ゆで卵、卵焼きは誤りです。(あくまでも原則です。)

将棋の駒にも王将と玉将があります。王将は格上の棋士が使うことになっており、上座とか下座とかの日本文化と同じ類のものです。しかし棋譜を読み上げるときは王将を動かしたときも「ぎょく」で統一されています。面白いですね。

 

 

シャワー

2018.07.02

早いもので、今年も残り半年となりました。お正月に一年の計を立てられた方も多いと思いますが、今一度達成状況を確認したいところです。

さてこの時期のお風呂はシャワーだけという方も多いと思います。お風呂の入れ替えが面倒だったり、早く汗を流してスッキリしたいとか、理由は色々ありますが。

ただしマイナス面も幾つかあります。主なものを挙げてみましょう。

  • 体が芯まで温まらないので、血行が悪くなりやすい。
  • 血行が悪いと老廃物が排出されにくい。
  • 不眠になりやすい。
おやおや、シャワーだけで済ませると手に入れた時間の代わりにもっと大切なものを失ってしまうようですね。

冷静になって考えれば、それもよくわかります。汗をたっぷりかいたシャツをシャワーで洗うのか、湯船につけて洗うのか、どちらが汚れが落ちるのかは子供でも分かります。

さらにエアコンの存在も拍車をかけます。汗をかきにくくなり、肌は乾燥しやすくなりますが、ではどうやって人体の水分を保つのか、シャワーと入浴ではこれまた大きな差がありますね。

夏こそ入浴、たっぷりと時間をかけるようにしましょう。